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プレ長崎さるく博 [1]

3/19・20の2日間、連休を利用して (いや、20日は有給休暇…) 長崎へ旅行してきた。すっかり年取ってしまったので、3連休以上じゃないと泊まりがけの旅行に行く気にならない (苦笑)。今まで乗ったことのない愛媛へのフェリーで四国に渡ろうとも思ったけど行ってから楽しいのはどっちだろうと考えて長崎にした (愛媛だと車ないと動けそうにないんだもん)。実は私にとって長崎は2回目の訪問。最初は社会人1年目の年に当時北九州勤務だった大学時代の同期と一緒に九州一周ドライブへ行った時だった。

思い出話はさておき、今回の旅のきっかけは数日前に駅で見つけた「長崎さるく博’06」のパンフだった。「さるく」とは長崎弁でそぞろ歩くという意味で、今年の4月から街を挙げて「日本ではじめてのまち歩き博覧会」と銘打って始まるイベントだそうだ。要するにテーマに沿ってコースを設定し、ぶらぶらと長崎の街を徒歩で観光するという催しらしい。長崎といえばキリシタンの街、中華の街、そして原爆の街。見るべきものは沢山ある。前に行った時は精霊流しのお祭りの日で殆ど市内観光が出来なかったから、今回は一人のんびりと歩いてみようと思ったのだ。しかし GW は九州から脱出したいし、4月からの博覧会を待ち切れない! ええい見切り発車で行ってしまえ……というのが今回の突発旅行の始まりだったのだ。

大分から長崎へのアクセスは鉄道より高速バスの方が速い。約4時間を音楽を聴いたり居眠りしたりしてやり過ごし、11時に長崎に到着! 真っ先にしたのは長崎駅の中で「長崎さるくマップブック」を手に入れること。たった300円でさるく博の全コースの地図が入手出来る。さるく博はまだ始まってないが観光のツボを押さえていて長崎の旅にはもってこいのアイテム! あと観光案内所でもう一つ「観光パスポート」をゲットした。1500円で長崎市内の路面電車一日乗り放題&グラバー園や原爆資料館等の施設の入場料付というアイテム。実は出発前に殆ど行き先の目星をつけてきていたので、どの方面の電車に乗ればいいかをマップで確認。ちなみにこの時点で行く予定だったのは出島・南&東山手・稲佐山・新地中華街・平和公園&原爆資料館・浦上天主堂だった。

最初に向かった出島では、水辺の写真を撮ることに終始してしまった。出島ワーフ周辺をうろついただけで終わり…というのも早く山手の方へ向かいたかったから (単に昼御飯の関係)。あと見学施設が一つ、現在入館不可になっているためでもあった。というわけで、出島電停から再度路面電車に乗って、今度は築町で下車。実は山手の方へ向かうには築町で乗り換えをする必要がある。

次に降車したのは大浦天主堂下電停。実はパスポートの無料見学可能施設の中にべっ甲工芸館と旧香港上海銀行長崎支店記念館があり、それがこの電停から近かったから。だけどそれより前にお昼ご飯! 実は近くに「四海楼」という中華料理屋があり、ここが長崎ちゃんぽん発祥の店らしい。長かった…30分以上待たされた。別にそこまでちゃんぽん食べたかったわけじゃないんだけど、この店を逃すと次に何処に食べ物屋があるのか分からなくて。多分店が混雑していたのは私と同じ心配を抱いていた人が多かったせいだろう。まあ、ちゃんぽんはそこそこ美味しかったですよ (元々そんな好きな食べ物じゃないのでこの程度の感想)。

昼食後はパスポートで無料になる施設の見学に行った。いざ入ってみるとべっ甲工芸館は今やワシントン条約 (だよね) に抵触するべっ甲の見事な彫刻などが展示されていてなかなか興味深く、旧香港上海銀行は何と一階でピアノ教室の発表会をやっていた (笑)。ここに展示されてた頓珍漢人形って一体何なんだろう……また一つ正体不明の物を発見してしまった (^^;)。銀行跡を出て急ぎ足でグラバー園に向かう手前で、もう一つパスポートで無料になる施設があった。孔子廟である。言わずと知れたあの「子曰く」の論語でお馴染みの孔子を祀った場所。壁一面に論語が書かれていたり賢人達の白い石像が立っていたりしてなかなか異様な雰囲気だった。でも街中を歩いていていきなり現れるこの真っ赤な建物自体が異様かもしれない……。

写真1:四海楼
写真2:べっ甲工芸館・旧香港上海銀行長崎支店記念館
写真3:孔子廟

さて、いよいよグラバースカイロード (グラバー園に通じる斜行エレベーター) の入口前までやって来た。今回の旅の一番の目的はこの周辺を歩くことだったので気持ちも逸る。あと○○と煙は高いところが好きという言葉通りなのか、高台に出るとどうもワクワクするんだよね (苦笑)。

スカイロードを上り続いて垂直エレベーターにも乗って、グラバー園の第2ゲートに辿り着いた。うわー絶景! 眼下に長崎の街が広がっている! やっぱり山と海が近いところに家が密集していると綺麗だよねー (と書きつつ大分が何故綺麗に見えないのか同時に不思議になってしまった)。グラバー園がどういう所かと尋ねられると「洋風の建物が密集しているところ」としか答えられないけど、とにかくこのロマンチックな雰囲気は是非カップルで訪問することをお勧めします。

あ、ロマンチックで思い出した。グラバー園周辺の石畳にはハート型の石が3箇所あり、触れてお願い事をすると恋が成就するらしい。私は残念ながら2つしか見つけられませんでした。でも駅で配ってたパンフには「3箇所」とあるけど、園内でもらった地図には2箇所しか書かれてなかったんだよー! もう1個あるとしたら何処だったのか気になる!

洋風の建物を適当に散策し、今度は大浦天主堂へ。ここもグラバー園からは目と鼻の先。ステンドグラスの美しい教会だった。私はクリスチャンじゃないけど長崎の街に来ると何となく敬虔な気持ちになる……かつて世界に二度しかない惨禍を経験した街だからか、街中に「祈り」を感じるんだよね。ちなみにこの辺で一つお土産というか記念品を買った。べっ甲の小さなペンダント。丁度 WBC 韓国戦が終わったくらいの時間で、店の中で「日本が6対0で勝ちました」なんてアナウンスが流れていた (笑)。

写真4:グラバー園 [1]
写真5:グラバー園 [2]
写真6:大浦天主堂・etc.

ちょっとゆっくりしすぎたけど欲張って、電車で一気に反対側の街へ向かった。浦上周辺…そう、原子爆弾の落下地点・グラウンドゼロの近辺だ。パスポートの中に原爆資料館無料入場が含まれていたためなんだけど、辿り着いたらなんと時間オーバーで追い返されてしまった。だってパスポートには17時30分閉館としか書かれてないんだよ!? 17時まで入場しろなんて知るかー (実はさるくマップには書かれていたので知ってたけど…でもパスポートに書かれてないのは絶対変)!! 釈然としない気持ちを抱えたまま平和祈念館へ。ここは原爆の犠牲者の名簿を収めた追悼施設で、建物の内部には資料館と祈りの部屋が、外には水を求めて死んでいった人達を慰めるための泉 (溜め池?) がある。

日もそろそろ沈んでくる6時頃、宿泊先の長崎ビューホテルに入った。楽天トラベルの「新社会人応援プラン」とかいうコースで通常9千円近い宿泊料が半額程度になっているお得プラン!…なんだけど、社会人4年目に突入しそうな私が知らん顔して使っていいのか (受付の人も何も言わなかったからヨシ)。ツインを一人で贅沢に使わせて頂いた。

ホテルに一旦戻ったのは実はデジカメと携帯の充電が切れたから。ほんの30分程度充電して再度電車で長崎駅へ向かった。今日の最終目的地・稲佐山へ向かうためである。長崎は坂が多く建物も密集していて夜景がとても美しい街として知られている (何でも日本三大夜景の一つらしい)。1000万ドルと称えられるその夜景をこの目で確かめてやろうじゃないかと、女単身薄暗い稲佐山へと向かったわけだ。学生時代に住んでた仙台はそこそこ綺麗な夜景が見られる街だったけど大分は全く駄目で、久しぶりに夜景を見たいという思いもあったためだ。まあ私以外にも一杯人がいたから怖くはなかったけどねー。しかもロープウェーまで出来ててしっかり観光地化してるし。

実際に見た感想だけど「1000万ドル」は大袈裟かなぁと。1/10の100万ドルくらいまでは値切ろうかな (笑)。長崎の夜景が物足りなかったわけじゃないんだと思う。夜景ってやっぱり一緒に見る人がいて、その価値を充分理解出来る気がするんだよね。それが今回の私にはなかったために「減額」になっちゃったんじゃないだろーか。あ、今回は先日買ったばかりの KODAK V570 を持って行っての旅行だったんだけど、稲佐山で初めて後悔しました。このカメラ自分でシャッタースピードとかコントロール出来ないから、全然夜景映らないの!! 三脚以前の問題だった (涙)。

写真7:稲佐山からの夜景 (あまり綺麗じゃない)

適当なところで長崎駅に戻り、駅の中で夕食。長崎に入ってから中華づいてるので中華にしたけど、口に合わなくて大変だった…。その後ホテルに戻って自慢の10階の展望風呂に入ってきたものの、風呂の中では眼鏡外さなきゃいけないので景色は全然分からなかった (死)。この日はもうぐったり疲れておしまい。明日の計画は明日立てることにしよう。お休みなさいzzz