content-single-image.php

プレ長崎さるく博 [2]

一人プレさるく博2日目 (苦笑)。起床は8時半で、朝御飯なしで出掛ける準備をしてチェックアウト。朝から早速気づいてしまった、買ったばかりの V570 のケース失くした……。もういいよ、ちゃんとしたケース買ってやる! 今日の予定は新地中華街と、昨日あまり回れなかったグラウンドゼロ近辺。まずはホテルから近い新地中華街へ向かった。何でも新地中華街は日本三大中華街の一つだそうで (夜景に引き続きまたかい) どんな大きな所か……と思っていたんだけど、ものの10分あればぐるりと回れるサイズだった (^^;)。朝御飯を食べたかったんだけど開店時間が遅い店が多く、結局昼に回そうと考えて朝御飯を諦め、再度電車に乗って浜口町へ向かった。真っ直ぐ平和公園方向に向かっても良かったのだが、まずは腹ごなしをと思い長崎西洋館のサンデーサンでイチゴティラミスパフェとドリンクバーを注文。何で長崎まで来てこんなの食べてんだ私は (笑)。で、時間を見計らっていざ原爆落下中心地公園へ。

長崎の原子爆弾投下時刻は午前11時02分。どうしてもその時間にグラウンドゼロにいたくて急ぎ足で歩いた。実は2年前にも来ている場所だけど、方向音痴の私1人では案の定迷う羽目に……慌てたけど何とか時間五分前に到着。原爆の被害を残した地層を見学したり、マリア像を見上げたりして「その時」を迎えた。写真を撮る人、走り回る子供、色んな人が訪れていた。今から約60年前に一瞬にして焦土と化した地点。感傷に浸るというより、今自分がその地に立っていることが不思議だった。

二年前には時間の関係もあって入らなかった原爆資料館にようやく入ることが出来た (昨日のリベンジである)。入口は一階だが受付が地下二階であることに注意 (何故!?)。あと、一人で行くと色んな意味でどっと疲労する……何万という死者の思いが漂っているように感じられる場所なのだ。写真撮影は禁止なのでカメラをカバンに引っ込めた。高熱で泡が立った瓦や11時2分を指したままねじ曲がった時計や熔けたガラス瓶や、見ているだけで鳥肌が立つような展示品が並んでいた。原子爆弾の後遺症に苦しむ人達の写真や手記、原爆投下に至るまでの経過、そして現在世界中に存在する核弾頭の配置箇所を示す模型やミサイルの実物大模型……一つ一つ見ているうちに何だか泣きそうになってきた。悲しいとか悔しいといった言葉で簡単にまとめられない感情でやりきれなかったのだ。ふと顔を上げると、金髪碧眼の若い男性が真剣な目で展示を見つめていた。私よりもきっと若いだろう。何処の国の人だったんだろう? 日本と共にファシズムへ走ったドイツやイタリアの人だろうか。それとも原子爆弾を作り、長崎に落としたアメリカの人だろうか。それとも他の国から平和を考えるために訪れた人だろうか。とても勇気がなくて声をかけられなかったけど、彼に色々今の思いを尋ねてみたかったな。

資料館を後にして次に向かったのは浦上天主堂 (途中で如己堂寄ってますが)。隠れキリシタンの末裔がキリスト教解禁後建てた教会で、グラウンドゼロに近く多くの人が被爆した曰くの場所である。実はここも前に訪ねたことがあるんだけど中に入れなかったので今度こそと期待を込めて行ってみた。が、ダメでした。残念! 丁度お昼時で売店までもが休みだった…。中に入れないのが悔しくて、入口にレンズを近づけて内部の写真を一枚ぱちり。ステンドグラスを透かして青い光が建物の中を満たし、何とも言えない美しさだった。大浦天主堂より綺麗だったなぁ…。

写真1:原爆投下中心地公園・浦上天主堂

10分程度の滞在で天主堂を離れ、しばらく歩いて平和公園へ。一番最初に目の前に飛び込んできたのでいきなり売店に入った私 (笑)。長崎市内でよく見かける、ガラス製の天使の置物を買った。並んでる私を無視して後ろの人から会計し始めたのでぶつぶつ文句言ってたら消費税分の20円おまけしてもらっちゃった (-_-;)。平和公園といえばあの独特のポーズを取った男性像が有名。記念撮影してる人が沢山いたけど V570 の超広角レンズのお陰で銅像に接近することが出来、画角に人を入れずに済んだのが幸い。すぐ近くの平和の泉では昨日行った平和祈念館前の泉同様、水を求めて亡くなっていった人達の霊を慰めている。そこを通り抜け電停へ戻ろうとしたら何と旅行者と思しき女性に道を聞かれてしまった…。どうやら彼女はグラウンドゼロへ行きたいらしい。幸いさるくマップを持っていたのでここから離れていることを説明して差し上げた。そう、あのブロンズ像と爆心地が同じ公園内だと思ってる人は結構多いと思いますがそれは大きな勘違いです (私も前はそうだったんだよね)。

写真2:平和公園

路面電車で一気に新地まで戻り、再び中華街へ。お店に入ろうと思ったけど一人だとなかなか種類を食べられない。ので、店頭販売してる角煮まんや豚まんを買い込み、中華街に面する公園で食べることに。美味しかったー! 時間がたっぷりあるのでぶらぶら歩き、ちょっと奥の唐人屋敷の方へも行ってみた。足が疲れてて奥までは行かず、福建会館でストップ。旅の女神である媽祖様に帰りの道の安全を祈願し (※正確には海運の神様らしいので高速バスに効果があったかどうかは不明 ^^;)、尻尾の短い猫ちゃんを観察して戻ってきた。

写真3:中華街の門 ※福建会館の写真は下へ!

3時頃に長崎駅へ戻ったのだが高速バスの出発には2時間ほどあるので、欲張ってもう一つ施設を回ることにした。ローマ法王から聖人に列せられた日本二十六聖人の殉教地だ。駅から歩いて五分程度の所にこんな所があるのか……長崎は奥が深すぎる。殉教の丘の傍に記念館があり、二十六聖人やその他キリシタンの資料が展示されている。実は……私、殉教の歴史に触れるのは苦手。何というか、やっぱりやりきれない思いがするんだよね……。宗教心の薄い私だけど処刑の様子なんかはリアルに想像出来てしまうのでどうも (-_-;)。同じ人間がどんな思いで拷問を加えたのか、そしてそれをどんな風に赦したのかを考えると眩暈がしてくる。うーん、最後に訪ねるにはちょっと重い場所だったかなぁ。記念館内で「写真撮影禁止」の文字は見なかったけど何だか妙な物が映りそうな雰囲気が漂っていてとてもカメラを手にする気になれなかった……。

写真4:福建会館・日本二十六聖人殉教地・etc.

バス出発までアフタヌーンティでお茶したり駅の中で『絶対可憐チルドレン』と『ジゴロ次五郎』の最新刊を買ったりコンビニで食料調達したりして時間を潰し、また4時間弱かけて大分に戻ってきた。ふえー疲れた! でも戻ってきて写真整理したりさるくマップ読み返したりしていると行き足りない所が一杯あったと感じる。もっと欲張っても良かったかな? グラバー庭園や夜の稲佐山は一人じゃいささか淋しいし、原爆資料館は一人ではやや重い。今度行くなら最低二人で行きたいわー。今回は休みの関係で前倒し旅行になってしまったが本当の長崎さるく博は4/1から。皆様、今年は九州旅行の際は是非長崎へ足を運ぶことをお勧めします! そしてもし余裕があったら大分にもお立ち寄り下さい〜。