桜恋唄
幽遊白書・黒鵺×蔵馬中心、桜枝真央の同人的創作の館

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邂逅 [26-11]

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紫のスマホは脱獄済で三界対応特殊SIMが刺さった、林檎マークがついてる機種という設定(笑)

《予選においての選手の集合時刻は、同一闘技場で行われた前の試合の終了から十分後となります。選手の召集は場内アナウンス、特設スクリーン、又は携帯電話のメールアドレスを登録頂いた方にはメール送信にて行います。この度は参加者増のため、大変タイトな大会運営になっております。会場も広く選手の皆様には御迷惑をお掛けしますが、集合時刻に間に合わない場合は失格となりますので御注意下さい。各会場を繋ぐジェットエレベーターはブロック番号の小さい選手優先で御利用お願いします。》
《それではブロックナンバー一番から八番までの選手の皆様、集合場所を御確認の上、10時25分までに予選会場へ御集合下さい。予選は午前10時30分から開始です。皆さん、盛り上がって行きましょー!!》

 樹里の掛け声に応え、一帯から「おおっ」と地鳴りのような歓声が上がった。若いブロック番号の選手達は早速準備運動を始め、出番が先の選手達は思い思いの場所へ引き上げていった。幽助が蔵馬を振り返った。

「ま、ツイてねーけど全力出し切ってこいよ!」

 全く気休めにならない言葉に、蔵馬は「ええ」と苦笑した。が、次の瞬間、ふっと表情を厳しくした。
 会場の中、何処からか自分を見つめる視線がある。

 ──誰だ?──

 中央ステージだろうか、観客席だろうか。霊界の手の者か、はたまた会場の何処かに来ている筈の黒鵺なのか。

「ふわあ、相変わらずすごい観客だねぇ! 前回より増えてるよ。」
「こら、オレからあんま離れるなよ。霊界人に好意的な妖怪ばっかじゃねーんだぜ。」

 開会式から二十分後。予選開始とほぼ同時刻、観客席の真下をぼたんと紫の二人連れが歩いていた。ぼたんは「コエンマの特命」を口実に、紫はここぞの有給休暇固め打ちで、大手を振って観戦にやって来たのである。

「しっかし、コンピュータ抽選って何の配慮もないのかい? せめて前回の決勝進出者は予選で別ブロックにするとかさ。」
「意味ねーよ。実力未知数の新参者が前回の倍いるんだぜ。でも、蔵馬とか黄泉とかあの辺の連中はうまくバラけたみたいだな。」

 そう言いながら紫はスマートフォンを取り出し、友人達の予定を確かめた。

「ん、鴉のヤツ第三ブロック? てことは初っ端から……」

 ドオオオオォォォォォ!!!

「!?」

 爆音が響き渡り、二人は驚いて顔を上げた。彼方のC闘技場から茸雲が立ち上っている。巨大なリングが崩れ、足場を失った選手達が瓦礫と共に落下していった。

「きったねえ……!!」

 捨て台詞と共に消えていくライバル達を眺めながら、鴉が自分の足場だけ残したリングに立っていた。

「な……!!」

 観客達からどよめきが上がった。

「す、すげえ! でも……」
「リングごと吹っ飛ばすなんて反則じゃねーのか!?」
《さ、3689番・鴉選手の勝ち抜け、決定です……。》

 開始早々リングを瓦礫にされて呆然としている大会運営委員達に、鴉はスクリーン越しに目配せを決めてみせた。

「フン、相変わらずえげつない闘い方だ。」
「いい選択だ。あいつの能力では死者を出さずに戦う方が難しい。」

2012-01-05 21:11

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