桜恋唄
幽遊白書・黒鵺×蔵馬中心、桜枝真央の同人的創作の館

RSS0.91 | RSS2.0 || 桜恋唄 (HOME) » 桜恋唄文芸集 » 邂逅 » 邂逅 [26-10]

邂逅 [26-10]

Contents

contents

諸事情で原作の第一回魔界統一トーナメントの設定はかなり無視しています (^^;

《それでは第二回・魔界統一トーナメント開催を宣言いたします!!》

 開会宣言と共に大輪の花火が上がり、祭典の開催を祝う歓声が沸き上がった。

「始まったな。魔界中がこんだけ団結して熱中するイベント、他に有り得ないぜ!」
「ふっふっふ、今年こそはオレが天下取ってやるからな!」

 今回は「より臨場感を味わいたい」という観客の要望に応えて、一辺一キロメートルの正方角形を描くように並んだ億年樹の化石の上に階段状の観客席が作られ、その正方形の内側に、観客席から見下ろせる高さで計八個の円形闘技場が建設された。それぞれの観客席の背後には一辺二百メートル超の巨大スクリーンが設置されていた。そして、会場の中央に、観客席より低く闘技場より高いステージがそびえていた。観客はめいめい観客席に位置取りし、大会運営委員会の面々と選手達は中央ステージに集まっていた。
 場内が盛り上がる中、前回優勝者であり今大会の運営責任者でもある煙鬼がステージに登場した。

《──という訳で、まあ今回も死人を出さないように和気藹々やりましょう。誰が勝っても恨みっこなし、終わったらノーサイドで──》
「ったく、あのオッサン相変わらず喋りは下手クソだな。」

 訥々としたスピーチに幽助が早速ぼやいた。前回は運営側だった彼もラーメン屋と始末屋(という名の何でも屋)の二束のわらじで忙しく、今回は純粋に選手としての参加だった。彼の傍らには蔵馬や酎など、幻海の寺で修行していた面々が固まっていた。
 マイペースに三分間の開会挨拶をこなし、煙鬼がステージ端の放送席を振り返った。

《それじゃあワシのつまらん話は終わりにして、ここからは別嬪さんのお二人にお任せしますんで。》
《はーい。大会運営委員長の煙鬼さん、どうも有難うございました!》

 会場全体から拍手が沸き上がったのと同時に、放送席から二人の女性が現れた。

《ここからは私達が大会ルールを説明します。私、本開会式と閉会式の司会、あと予選A闘技場と本戦トーナメントで実況を務めます小兎と申します。皆様どうぞ宜しくぅ!》
《大会審判長を務めます樹里でーす! 宜しくお願いします!!》

 わっと歓声が挙がり、口笛が飛び交った。彼女達の所属する妖怪アイドルユニット「カルト」は人間界から逆輸入され、魔界でも絶大な支持を得るようになっていた。余談ではあるが今大会のテーマソングも彼女達が歌い、着うたダウンロードランキング第一位を獲得する大ヒットとなっている。

《今大会は前回参加者の二倍を越える13,412名の参加申込みを頂きました。予選は52ないし53名ずつ256ブロックに分けて行い、各ブロック一名のみが決勝トーナメントの進出権を獲得します。それでは皆様、特設スクリーンを御覧下さい。》

 小兎の言葉に連動し、観客席の巨大スクリーンに闘技場の映像とルールの概略が映し出された。

《今回は予選と本戦のリングが同じで、AからHの計八箇所の闘技場に分かれています。本大会では試合時間短縮のため、他の選手全員がリング外の地面、地面と接する構造物もしくは観客や審判員など対戦相手以外の者に接触するか、又は審判団によりノックアウトの宣告がなされた時点で勝ち抜けと致します。観客席や他の闘技場、この中央ステージ、あとリングの脚は“地面と接する構造物”と見なしますので御注意下さい。》
《ノックアウトは、ノックダウン後テンカウント以内に立ち上がれない場合、闘技場の領空外に出て十秒以内に領空内へ復帰しない場合、審判団が試合続行不可能と判断した場合、又は選手が棄権した場合に宣告します。》
「おっ、あの七面倒くせー首輪はなくなったのか!」

 前回大会の参加者達から歓迎の声が上がった。

《今回は大会運営円滑化のため、コンピュータにより予選ブロックを事前抽選させて頂きました。選手の皆様、参加証を御覧下さい。右下に記載の番号が予選ブロックナンバーを表しています。》
「お前何番? お、10ってことはすぐ出番だな。」
「189番? そちらは大分先になりそうだね。」

 幽助と蔵馬が互いの参加証を覗き込んだ。

《予選はブロックナンバー順に行います。ブロックナンバー九番以降の予選は先に試合を消化した闘技場で行いますので、場内アナウンス又は特設スクリーンで逐次会場を御確認下さい。集合場所は各闘技場の根元にある選手休憩所のエレベーター前です。なお、大会公式サイトでも参加選手の予選ブロックナンバーと集合場所、あと試合経過を検索することが出来ますので御利用下さい。》

 観客や選手が一斉に携帯電話を取り出した。

「黄泉が第一ブロックA、鴉が第三ブロックC、楠樹が第六ブロックでFか。おいおい、初戦に随分固まったな。」
「おい蔵馬、大変だ! 躯がお前と同じブロックだぞ!」
「えっ!? ……!」

 鈴木につつかれ、蔵馬は携帯を確認して顔を強ばらせた。

2012-01-05 21:09

||

コメント

まだコメントはありません。

このアイテムは閲覧専用です。コメントの投稿、投票はできません。

桜恋唄について | 管理人について | サークル情報 | サイトマップ