桜恋唄
幽遊白書・黒鵺×蔵馬中心、桜枝真央の同人的創作の館

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Found It - 第9章 約束の行方 [1]

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まあ原作じゃ二人とも仲良く死んでる訳ですがね…

「ほらほら皆邪魔! どいたどいた!」

 小龍が大声で皆を追い払っている。板を張り終えたばかりの本陣の縁側に、項羽がにやにやしながら座っている。ようやく邪魔者を遠ざけ、小龍がその隣にぴったり腰を下ろした。

「じゃあ霧風宜しく!」
「了解。」

 促されて私はシャッターに指を掛けた。液晶画面の中に、片方は絆創膏だらけだが、それを除けば殆ど見分けのつかない笑顔が並んでいる。

 カシャッ

「はい、おしまい。」
「サーンキュ!」

 放り投げたデジカメを小龍がキャッチした。

「オレにも見せて! おー、今回もイイ男に撮れましたなぁ。」
「ちょっと遅くなったけど、また一枚無事に写真が増えました。」

 画面を覗き込んで二人がはしゃいでいる。遠巻きに眺めていた劉鵬が苦笑した。

「ったく、こっちの苦労も知らんで項羽のヤツときたら。」
「でも良かったですね。やっぱ双子は二人揃ってこそ双子ですよ。」

 麗羅がくすりと笑った。

「まぁ今回は首の皮一枚繋がったけどよ、一体いつまで続くかねぇこの記念撮影。」

 小次郎に冷やかされ、むっとした顔で小龍が振り返った。

「ずっとだよ。この先ずーっと!」
「そう言いながら来年はお前が行方不明かもしれんぞ?」
「任せとけ、二人して死んだら並んだ墓を撮っといてやるからさ。」
「お前らそれでも仲間かっ!?」

 際どい冗談を笑い合えるのも様々な出来事を乗り越えた結果だ。やり取りを聞いていた項羽が口を開いた。

「まぁ、次はちゃんと誕生日に撮ろうな。でも来年はどうだか。」
「えっ?」

 皆が振り返った。小龍が瞬いた。

「どういうこと?」
「そりゃあ、その日の主役はオレが一人で頂く予定だからさ。」

 そう言って項羽は意味ありげな微笑を添えて突如、私へ目配せした。

「なに?」

 そのまますっくと立ち上がり、彼はつかつか私に歩み寄った。

「エッ!?」

 ぎくりとして、私は思わず後ずさった。顔からどっと冷や汗が噴き出した。

 ──まさか──
(この馬鹿、今ここでっ……!?)
「ん?」
「どうした霧風?」

2009-06-14 09:00

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