桜恋唄
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Found It - 第7章 数が示すもの [2]

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風魔の面々は良純もビックリの気象予報が出来るんだよね? (ドラマ設定

 ──そしてそれは多分、私にも繋がっていること──

 項羽は「863」の日にわざわざ数字を残している。数字が「0」となる日にはきっと、あの約束にも絡む何かが待っているに違いない。そう確信し、私の胸の奥が疼いた。

(ひと月が約三十日、ならば千日後は33ヶ月後……二年九ヶ月後だ。すると「0」は来年の十二月か。)

 頭の中で大まかな日付を弾き出し、私は十二月のページを繰った。去年の手帳に来年の欄などある筈もないが、十二月という月に何があるのかを確かめたかった。
 と、

「あー怖かったぁ! 凄い雷よ!」

 道場の入り口で凪の叫び声が聞こえた。私は一旦顔を上げた。

「近くまで来てるみたいだな。雨は?」
「今はまだ大丈夫。でも時間の問題ね。」

 光ってから音が聞こえるまでの間隔が短くなっている。もうすぐ豪雨が降ってくるだろう。盛りの桜も明日の朝までにはすっかり花を落としているに違いない。

「どう霧風、何か分かった?」

 凪が近づき、私の手元を覗き込んだ。

「ああ。項羽は来年の十二月に何か予定を控えていたようだ。」
「予定?」
「あいつは部屋の日めくりカレンダーにも反応を見せている。きっと、何か重要なことを指折り数えて待っていたのだろう。」
「え、なに? ヒント見つかったの?」

 部屋の隅で洗濯物を畳んでいたつららも寄ってきた。私はそこで手帳を示し、「863」の日の出来事は伏せつつカウントダウンのことを説明した。二人が身を乗り出した。

「凄いじゃん! さっすが霧風、女ホームズね。」
「でもゼロの日に何があるかはまだ分からないよ。」
「来年の十二月……そうだね、未来過ぎてさっぱり分からない。」
「そもそもあたし達、生きてるのかも怪しいよね。」
「そういう暗い話はしない! でも、そんなに項羽が待ってたことって一体……」

 凪が首をひねった瞬間、突如、一面を青い光が弾けた。

 ドオオォォォン!!

「!?」

 光を認識するとほぼ同時に、地面を揺るがすような音が轟いた。

「落雷か!?」

 私達は思わず顔を見合わせた。と、

「火事だあぁぁ!!」

 突然、誰かの声が響いた。私達は勢いよく飛び出した。里の外れで黒い煙が上がっている。

「倉庫じゃない!? まずい、あそこって油を保管してある筈だよ!」

 凪が叫んだ。辿り着くと既に大勢の兄弟が集まっていた。凪の予想通り、赤々と燃える巨大な炎が倉庫を飲み込んでいた。

「早く消火を……」
「無理だ、油に引火して簡単には消えそうもない。」
「延焼を防ぐのが精一杯だ。それに少し待てば雨が降ってくる。」
「でも……!」

2009-06-14 09:00

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