桜恋唄
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Found It - 第4章 知らない男 [3]

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麗羅の風魔朱麗焱はアニメ版です (「燃えちゃえ!」ではない

 ボゥッ!!

 四方から次々に火が上がった。それは瞬く間に巨大な炎へ変わり、小次郎の周囲を包み込んだ。一同がくすくす笑い出した。

「ったく、手加減なしはどっちだか。」
「見た目と違って過激だからな麗羅は。」
「どう? やるだろ二人とも。」

 小龍が振り返った。しかし項羽は何故か、炎を凝視したまま蒼白の顔で硬直していた。

「項羽? どうした?」

 小龍が訊ねた。途端、項羽の体が膝から崩れた。

「項羽!?」
「……あ…… ああああぁぁぁぁっ!!!」
「!?」

 絶叫が耳をつんざき、皆が驚いて振り返った。

「項羽さん!?」

 麗羅も技を引き、小次郎と共に駆け寄った。項羽は地面にうずくまり、怯えるように頭を抱えて体を丸めていた。

「おい、しっかりしろ!」
「項羽、大丈夫!?」

 小龍と兜丸が項羽の顔を覗き込んだ。

「どうしたんだよ! 落ち着け!」
「ひっ……うああぁぁぁ!!」
「項羽!!」

 小龍が背中をさすっている。項羽は全身を震わせ、何かに恐れ戦いていた。

「……そら見ろ、やっぱり無理だったんだ。」
「霧風さん!」

 思わずつぶやいた私を、麗羅が恐ろしい形相で睨みつけた。独り言の筈が少し声が大きかったようだ。
 と、

「残念だが美人ちゃんの言う通りだよ、可愛い坊や。」

 急に、背後から知らない女の声が聞こえてきた。

「誰だ!?」
「あ……!」

 私は思わず声を上げた。振り返った先に立っていたのは、真紅の長衣に身を包んだ栗色の髪の女……

 ──彼女だ──

 以前この里に竜魔を訪ねてきた、あの女だった。
 私達が呆気にとられている中、彼女は項羽へ歩み寄り、そっと背中に手を添えた。

「落ち着いて……大丈夫、何も怖がることはない。」
「総司!? お前何でここに!?」

 突然、小次郎が叫んだ。

2009-06-14 09:00

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