桜恋唄
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Found It - 第4章 知らない男 [2]

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風魔には一番隊から三番隊まであり、一番隊がエリートという設定

 午後二時。私達は再び道場傍の広場に集まっていた。総帥の許可を得て本日の作業を免除してもらったのは総勢九人。風魔の主力組である一番隊の面々と、その私達以上の実力を秘めた期待の後輩・小次郎だ。

「では初めに二人一組になり、模範演技を行う。」

 竜魔が手筈を説明し始めた。

「時間は三分。その中で互いに持ち技を掛け合う。あくまで演技だから相手に怪我を負わせないよう配慮するように。面倒だから組み合わせは年齢順で行くぞ。麗羅と小次郎、小龍と霧風、琳彪と兜丸、そして劉鵬とオレだ。では麗羅と小次郎、お前達から始めてくれ。」
「はーい。」
「えぇ? 前座って大抵ザコの役目じゃねーの?」
「ほーぉ小次郎、なら誰がザコだと?」

 怖い先輩達に四方を取り囲まれ、小次郎は愛想笑いを作りながら渋々前へ出た。

「ったく、口だけは一人前どころか三人前だぜ。」
「まーまー、確かにあいつの潜在能力はオレ達より上だよ。」
「ほら、しっかり見ておけよ項羽。」

 小龍が声をかけた。項羽はやや緊張気味に頷いた。

「では構えて。始め!」

 竜魔の合図で二人が踏み出した。

「じゃあ早速オレから行くぜ! 風魔烈風!!」

 ヒュオオオォォォォ……!!

 小次郎が木刀を振り下ろすと共に、激しい風が巻き起こった。

「凄い風……!」
「小次郎は風魔の正当派。一応宗家の血筋だからね。」

 小龍の講釈を聞きながら項羽は、対峙する二人を真剣な顔で見つめていた。

「ちょっと小次郎君、手加減してくれないと本当に吹っ飛ぶんだけど!」
「んなこと言ったって真剣味が足りないと戻る記憶も戻らねーだろ! そらっ!」
「止めてよぉ! オレがあんまり剣技得意じゃないの知ってるくせに!」

 泣き言を喚きながら麗羅がじりじり下がっていく。残念ながら木刀一本では到底彼は小次郎に及ばない。

「もう、覚悟しなよ小次郎君!」

 小次郎の太刀を何とかかわし、麗羅は木刀で宙に円を描いた。

「風魔、朱麗焱!!」

 ふわ……

 円に沿って薄紅色の花びらが舞い上がり、風と共に一面を漂った。きょとんとしている項羽に小龍が笑って説明した。

「あの花片はカムフラージュ。朱麗焱の真骨頂はこれからさ。」

 その言葉が終わるや否や、地面に落ちた花びらが激しい勢いで燃え上がった。

2009-06-14 09:00

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